大人になった今こそ味わいたい!歴史小説の名手がイマドキ目線で読み解く
「源氏物語」からのメッセージ
学生時代の教科書にまんが、話題の作家による現代語訳版…と誰もが長く親しんできた古典の大傑作「源氏物語」
今年は、その作者・紫式部を主人公にした大河ドラマが総合視聴率20%を超えるなど、再び大きな話題になっています。
優雅できらびやかな平安貴族界の魅力もさることながら、本講座では、古典研究者から小説家に転じた経歴をもち、『フェミニスト紫式部の生活と意見~現代用語で読み解く「源氏物語」~』(集英社刊)の著者である奥山景布子さんを講師に迎え、紫式部が「源氏物語」に込めたメッセージをひも解きます。ジェンダー、マージナル・レディ、マンスプレイニングetc,……、光源氏をとりまく女たちの生き方からみるジェンダー論は、現代女性にとっても共感できる、あるあるエピソードの宝庫。凝り固まりがちな現代思想とはまた違う“気づき”が得られること間違いなしです。大人になった今だからこそ響く、式部の言葉の数々に思いっきり浸ってみませんか。
※こちらの講座は第2回 / テーマ:光源氏と女性たちの視点から見る「源氏物語」になります。
第1回 / テーマ:紫式部の視点で読み解くフェミニズムと「玉の輿」の不幸のご視聴をご希望
の方はこちらからお申込ください。
※第1回・第2回 シリーズ完全講座セット(全2回)のご視聴をご希望の方はこちらからお申込みください。
『フェミニスト紫式部の生活と意見~現代用語で読み解く「源氏物語」~』
奥山景布子 (著)/1,960円 書籍のご購入は こちら
平安文学研究者出身の作家・奥山景布子が、「フェミニズム」「ジェンダー」「ホモソーシャル」「おひとりさま」「ルッキズム」など、現代を象徴するキーワードを切り口に「源氏物語」を読み解く。そこに浮かび上がってきたのは、作者・紫式部の女性たちへの連帯のまなざしだった。時空を超えて現代の読者に届くメッセージ──希望ある未来へとバトンを繋げる新解釈。著者初の古典エッセイ。
- はじめに 「サブカル」、そして「ジェンダー」「フェミニズム」 ──紫式部の追究した「人間の真実」
- 第一講 「ホモソーシャル」な雨夜の品定め──平安の「ミソジニー」空間
- 第二講 「ウィメンズ・スタディズ(女性学)」を古典で ──「女の主観」で探る夕顔の本心
- 第三講 ほかの生き方が許されない「玉の輿」の不幸──「シンデレラ・コンプレックス」からの解放
- 第四講 「サーガ」としての「源氏物語」──光源氏に課せられた「宿命」と「ルール」
- 第五講 「境界上」にいる、破格な姫君・朧月夜──「マージナル・レディ」の生き方
- 第六講 宮家の姫の「おひとりさま」問題──桃園邸は平安の「シスターフッド」?
- 第七講 「教ふ」男の「マンスプレイニング」──紫の上の孤独な「終活」
- 第八講 「都合の良い女」の自尊心──花散里と「ルッキズム」
- 第九講 平安の「ステップファミリー」──苦悩する母たちと娘の「婚活」
- 第十講 宇治十帖の世界と「男たちの絆」──「欲望の三角形」が発動する時
- 第十一講 薫の「ピグマリオン・コンプレックス」──女を「人形」扱いする男
- 第十二講 「自傷」から「再生」へ──浮舟と「ナラティブ・セラピー」
- おわりに 古典を現代に
【源氏物語とは…】
平安時代中期(11世紀初め)に紫式部が創作した物語文学で、世界最古の長編小説ともいわれる。紫式部は栄華を極めた平安貴族・藤原道長の娘で一条天皇の中宮(后)の彰子(しょうし)に仕えた。源氏物語は1帖(巻)「桐壺(きりつぼ)」から始まり全54帖。平安時代の華やかな宮廷を舞台に、光源氏の父から孫まで70年余りにわたって恋愛や栄華、苦悩などの生き様が描かれる。物語は主人公の光源氏の栄華への軌跡(第1部)、晩年の憂愁(第2部)、源氏亡き後の次世代の物語(第3部)に分けられる。紫式部自筆の原本は確認されておらず、人々が手書きした写本だけが伝わってきた。後世の芸術や文学などに多大な影響を与えた。
講座内容
視聴期間:180日間(約6か月)
※本講座の視聴期間は、お申し込み(決済完了日)より180日間(約6ヶ月間)になります。
※購入から180日間何度でもご視聴いただけます。
※180日が経過すると視聴ができなくなるため、時間に余裕を持ってご視聴ください。
- 受講時間:約56分
- 受講料金: 1,760円(税込)
- 申込締切:
2025年9月25日(木)16:00 - 講座テーマ:
- 光源氏と女性たちの視点から見る「源氏物語」
- ※講座がもっと分かる! 資料 光源氏と女性たちの視点から見る「源氏物語」付き
- 1. はじめに︱ 「サーガ」としての「源氏物語」
- 2. 朧月夜の「マージナル」
- 3. 「教ふ」男の「マンスプレイニング」
講師プロフィール
奥山景布子(おくやまきょうこ)
小説家・平安文学研究者。1966年生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。主な研究対象は平安文学。高校講師、大学教員などを経て、2007年「平家蟹異聞」で第87回オール讀物新人賞を受賞し作家デビュー。受賞作を含む『源平六花撰』(文藝春秋)を2009年に刊行。2018年、『葵の残葉』(文藝春秋)で第37回新田次郎文学賞、第8回本屋が選ぶ時代小説大賞をW受賞。近刊は『やわ肌くらべ』(中央公論新社)『葵のしずく』(文藝春秋)など。2023年1月には『元の黙阿弥』(エイチアンドアイ)を刊行。文庫オリジナルの『寄席品川清州亭』シリーズ(集英社文庫)や、児童向けの古典案内・人物伝記も精力的に執筆。古典芸能にも詳しく、落語や能楽をテーマにした小説のほか、朗読劇や歴史ミュージカルの台本なども手掛ける。「紫式部」を素材にした書籍としては、『フェミニスト紫式部の生活と意見~現代用語で読み解く「源氏物語」~』(集英社)『ワケあり式部とおつかれ道長』(中央公論新社)児童向け伝記『千年前から人気作家!清少納言と紫式部<伝記シリーズ>』(集英社みらい文庫)がある。
- 公式ブログ : http://okehuko.blog.fc2.com/
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