イベントレポ:結城真一郎『難問の多い料理店』発売記念トークショー

みなさん、こんにちは! ハピアカ広報の吉田です。
大人の学び場、ハッピープラス アカデミア(通称ハピアカ)のイベントレポートをお届けします。

2024年7月31日『難問の多い料理店』発売記念 結城真一郎×南沢奈央スペシャルトーク ミステリって何ですか? ~“謎解き”の組み立て方と舞台裏~が開催されました。

お二人は同世代!作品に対する熱い思いとミステリー小説への深い洞察をもって繰り広げる軽妙なトークに、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。

ミステリ2ショット


トークショーのテーマは「ミステリって何ですか?」。
「結城さんの作品にはミステリーの多様なジャンルが詰まっており、各話に豊かさを感じます。伏線の張り方にも特に心遣いされていることが伝わってきました」と南沢さんは読書家ならではの視点から、鋭い質問や作品に沿った感想を提供くださいました。
 
ミステリ南沢さん1


「ミステリ小説は個人的には知的総合格闘技だと思っています。作者が張り巡らせた罠に、読者が挑む。
読者の予想や想像をその策が超えていくのか、超えていかないのか。面白いのは、格闘技という勝負事ではありつつ、読者の多くは「圧倒的に敗北する」ことを望んでいることかな」と結城さんの作品に対する熱い思いが語られると、会場参加の受講者からも感嘆の声があがりました。

ミステリ結城さん1


受講者からの質問で、演じるなら探偵側が良いか?犯人が良いか?に対し、「あまり犯罪を起こすようなキャラクターに思われないので犯人を演じてみたい」と南沢さん

ミステリ南沢さん2


それを受けて、「ならば、次回作は南沢さんのようなキャラクターを犯罪者にした作品を書きます」と結城さん

ミステリ結城さん2

 
受講者の皆さまは、ミステリー小説の魅力や裏話を存分に楽しんでいただけたことと思います。


『難問の多い料理店』は謎解きにすべてスープの名前を冠した6作品で構成されています。

ミステリ本

1話:転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件
2話:おしどり夫婦のガリバタチキンスープ事件
3話:ままならぬ世のオニオントマトスープ事件
4話:異常値レベルの具だくさんユッケジャンスープ事件
5話:悪霊退散手羽先サムゲタン風スープ事件
6話:知らぬが仏のワンタンコチュジャンスープ事件

結城 真一郎 (著) 集英社 1,870円(税込)
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第3話にちなんで東洋水産様からご協賛いただいた 素材のチカラ「オニオンスープ」と「トマトスープ」を、ご来場の皆様全員にプレゼントいたしました。

ミステリ_スープ

心も体も温まる素敵なひとときを提供してくださった結城真一郎さんと南沢奈央さん、そして東洋水産様に心より感謝申し上げます。



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講師プロフィール

ミステリ講師_結城さん
結城真一郎(ゆうき しんいちろう)

作家。1991年、神奈川県生まれ。東京大学法学部卒業。2018年『名もなき星の哀歌』で第 5回新潮ミステリー大賞を受賞してデビュー。2021年「#拡散希望」で日本推理作家協会賞 (短編部門)を受賞。「#拡散希望」を収録した『 #真相をお話しします』で、2023年本屋大賞ノミネート。その他の著書に『プロジェクト・インソムニア』『救国ゲーム』がある。
 X(旧Twitter)@ShinichiroYuki


ミステリ講師_南沢さん
南沢奈央(みなみさわ なお)

俳優。1990年生まれ。埼玉県出身。連続ドラマ『恋する日曜日 ニュータイプ』で主演デビュー。以降、ドラマおよび映画『赤い糸』シリーズやドラマ『高校入試』『大奥~誕生[有功・家光編]』、映画『象の背中』『八月の二重奏』、舞台『罪と罰』『恐るべき子供たち』などの話題作に出演している。大河ドラマ『軍師官兵衛』をはじめ、『お父さんは二度死ぬ』など多くのドラマに出演。大の読者好きとしても知られ、「女優そっくり」/ WEB「NHK出版 本がひらく」毎月1日連載中、TOKYO FM『nippn ¡ hon−yomokka!』(毎週日曜18:30〜)「サンデー毎日」/「遠回りの読書」、 南沢奈央の読書日記など新聞や雑誌、ウェブの書評や本紹介を数多く担当。著書に『今日も寄席に行きたくなって』(新潮社)など。
公式ホームページ: NAO's ROOM